非人道的兵器

先週のニュースで「クラスター爆弾全面廃絶に向けて26カ国以上の賛同が集まったので、国際法上強制力を持つ国際条例が作れることになった。」と言っていました。クラスター爆弾は一つのミサイルに何百、何千という小型爆弾が搭載され発射されると目的地上空で破裂し、その何千もの小型爆弾が爆竹のように次々と爆発し、広範囲に渡って人々を殺傷する恐ろしい兵器で、非人道的兵器と呼ばれ廃絶協定の話し合いが進められてきたそうです。

クラスター爆弾を廃絶するということには全く異論はありませんが、一つ腑に落ちないことがあります。先進国ではクラスター爆弾や原爆は非人道的だから使用禁止、廃絶の必要があると話し合う一方で1分間に何百発も弾が出る自動小銃、大陸弾道ミサイル、ジェット戦闘機などなどを作り続けています。およそ人や動物を簡単に殺せる武器で非人道的でない武器があるのでしょうか。非人道的な武器があるということは人道的な武器もあるのでしょうか?

メトロポリタン美術館で話題になった(とされる日本の戦国時代、江戸時代の武具で)美術骨董品として評価される刀、槍、弓などは人道的な武器なのでしょうか? 確かに私も刀工、陶工が作った刀、甲冑、陣羽織など美しいと思いましたが、あの刀は一振りで人の首が落とせる恐ろしい刃物でもあり、それを思うとゾッとします。人道的武器などはやはり無いのです。戦う為に作られた武器はどれも全て人を傷つけ殺す非人道的なものなのです。

相変わらず私たち人間はいつまで身勝手な論理を繰り広げていくのでしょう・・・。

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