よくある質問に答えます。その2
たまに「あの人はクリスチャンで信仰があるし真面目なのになんであんなことになってしまったんでしょう?」という類のコメントを聞きます。その方が難病にかかってしまったり、事故にあって本人、或いは家族が命を落としたりというような不幸があった時、周りの人達、友人、知人からでた言葉です。
これはキリスト教(及び仏教、イスラム教などを含めた諸々の宗教)を御利益宗教と同一視しているところから来る誤解、謬見です。キリストを信じれば災いを防げる、仏陀を信じれば厄から逃れられるというのは「そうあって欲しい」という願望を利用した新興宗教や安っぽい御利益宗教の商売。
では何故キリストを信じるか? 本来神と共にあるべき人間ですが、自己中心の罪に陥り、神から離れている。その状態を罪と呼びます。その罪をキリストの深い愛の故に神が許して下さる。だから信じる。と言うのが神学的な理由ですが、もっと直接的に言うと、信仰のある人は、たとえ何があってもそばにいてくれる方がいる、共に泣いてくれる方がいる、辛さ、痛みを知り、共に耐えてくれる方がいる、また喜びを分かち合って下さる方がいる・・・そう「自分は一人でヘない」ということを確信する。また「やがては神と共に住む、つまり御国(天国)に行く。」という終末思想もあります。
が、いずれにしても信仰とは生きている者の為であり、どのように生きるかを問うものです。人として成長していく上で、自分と神と向き合うのが信仰であり厄除けではありません。