第二次大戦後60年
このところ中国で大規模な反日デモが幾度も起きているが、中国はその原因を日本側にあるとしている。しかしこのまま続くと双方への経済的打撃が大きいので取り締まりを強化したが、もし中国経済に何ら影響を与えないようなら、そのまま放置したような気もする。
彼らの主張・問題提起は
- 日本の一部社会科教科書における、第二次大戦までの軍国日本の韓国、中国及び東南アジア侵略の正当化
- 小泉首相の靖国神社参拝
- 第二次大戦以降、日本が正式に謝罪をしていない
というもの。
1は確かに侵略を他の言葉に置き換え、さも日本の軍事支配が中国や韓国に必要だったと読める、教科書の表現は歴史を歪め、誤った歴史観を捏造してしまうので、日本は素直に認め、是正すべきだと思う。
2も同様。靖国は天皇が現人神と呼ばれ、天皇の為と称して、アジアを侵略した軍国日本の軍人を祭った神社だから、当然、そこに参拝することは、軍国日本の侵略を正当化するのみならず賛美することにもなる。一般に日本人は「宗教は云々・・・」と宗教を排除する傾向にあるくせに、こういう問題には疎い。特にキリスト教に対する偏見は強い。これは歴史の中で作られたものだがAまあまた別の機会に書くことにして、
3の謝罪について。今回小泉首相が、10年前の村山首相の声明を引用して、真摯にこれからの日中関係を築いていくという演説をしたが、この村山首相の発言は全く知らなかった。10年前といえばは日本語テレビも入れていなかったし、牧師試験、新しい教会派遣などなどで、全く目が日本に向いていなかった。
村山首相の声明は過去の日本の誤り=侵略の罪を認めた上で、より強い友好関係を日中、日韓、またアジア諸国と築いていこうという非常に素晴らしいものであった。にもかかわらず、中国や韓国がいまだに不満に思うのは何故か。それは正式に訪中、訪韓して謝罪し、保証金を支払うという目に見える形になっていないからだと思える。日本は中国や韓国にこれまでかなり財政援助してきた。その額は一度ニュースで聞いて「へ~!」と驚く額だった。しかし、それを中国、韓国の一般庶民は知らない。
やはりここはそういった財政援助や経済協力などという名目を一度取っ払って、正式に見える形で謝罪し、無返済の保証金を出すということで納めれば良いように思う。さもなければ、今回のような問題はいつまでも続く。すれば良いという問題でもないが、しないで同じことを繰り返すよりは一度してスッキリとした形で前進する方が良い。
聖書の中でも「和解」「許し」について教えている箇所が何箇所もあるが、それほど和解は難しい。日本も中国、韓国もいつまでも過去、禍根にとらわれないで、新しいアジアを作って欲しい、ヨーロッパが違いを乗り越え、過去の過ちを克服し、一つの経済協力機構として団結を始めたように。